お墓参りは、亡くなった方のためのものではなく、 自分のためのもの。訪らふ納骨堂。
先日、納骨堂のお参りを終わられた奥様とお話ししました。
毎月のご主人の月命日の度に、
ここに来て、
この1か月の間に
家族みんなの周りで起きたことを
亡くなったご主人に伝えておられるそうです。
奥様の毎月の大事な役目だと思っていますとのことでした。
個室の参拝室は、とても有難いともおっしゃっておられました。
「弔う」の語源は、「訪(とぶ)らふ」と言われています。
亡き方を「訪ねる」ことが「弔う」ことなのですね。
お墓参りは、亡き方を訪ねて、そこで亡き方からのメッセージを受け取るというご縁だと思います。亡き方からのメッセージは、今を生きる命の意味や、自分という人間がどういう人間なのか、新たな気づきを与えてくれます。
そう、実はお墓参りは、亡くなった方のためのものではなく、自分のためのものなのです。
ですから、大切なメッセージを受け取れるお墓は、いつでも何度でも気軽に行けるところが望ましいですね。
納骨堂はいかがでしょう。最近よく耳にする都市型の新しいスタイルのお墓です。交通至便なロケーション、天気に左右されない屋内での弔問、清潔感あふれる空間など、いつでもお気軽に、そして快適にお墓参りができます。
納骨堂と言えば、かつては経済的な理由や後継者がいないなどの理由で利用されていましたが、現在ではまったく新しいイメージに生まれ変わっています。
施設によっては、映像や音楽なども流れ、お墓では体験できない癒しの場所となっています。
最近は、「大地への想い」が変わってきていると感じています。かつて人は主に農耕を営む定住生活で、その土地に生を受けその土地で亡くなっていく、そして土に還っていくと。しかし、現代人はだんだんと定住性が無くなってきていますね。「母なる大地」という概念も近年薄れてきたとも言えます。実際にいまのほとんどの墓石のスタイルは、土に還るしくみにはなっていないのが現状です。
いま、こうした大地にこだわらず「田舎のお墓を近くの納骨堂に移したい」という方も増えています。田舎や郊外にあるお墓へ、なかなか足を運べず、管理も縁者に任せざるを得ないという状況の方からのお申し出が多く見受けられます。
最初にお話ししましたように、「弔う」は「訪ねる」ことです。
そして、大切なメッセージを受け取る「自分のための」場所です。
そんな場所が、いつでも訪ねられる身近なところにあったら、
どんなに有り難いことでしょう。
新しいお墓のスタイル、「納骨堂」という選択肢も考えてみてはいかがでしょう。