心に届く言葉 龍善寺(真宗大谷派 本山 京都東本願寺)早稲田納骨堂発
新しい元号が「令和」と決まりました。「昭和」から「平成」に元号が変わった時も、きっと馴染みのない呼び方に違和感を持ったと思いますが、それも記憶の彼方。いつの間にか、自分を取り巻く世界として当たり前となった「平成」という呼び名。言葉が自分の一部となっていくような感覚をこのようなこの節目に感じ取っています。「令和」の時代になるまであと2週間程です。龍善寺(真宗大谷派 本山 京都東本願寺)早稲田納骨堂でもこの変わり目への準備を進めています。
先月の東京・練馬の真宗大谷派・真宗会館での報恩講でお話いただいた一楽真先生(大谷大学教授)のご法話で、心にストーンと落ちたことがありました。阿弥陀はもともと、ア・ミターというサンスクリット語の音写(音を漢字にしたもの)であることは、ご存じの方もいらっしゃると思います。「ア」は否定語、ミターは「量る」という意味だそうです。ミターは、私たちの生活の中でも長さを測る時によく使うメジャー、英語のmeasureと語源を同じにするらしく、英語に訳すとア・ミターはun・measureという意味になります。「阿弥陀」=「量らない」…「阿弥陀仏とは量らない仏様!?」、とはどういうことなのか、これから問いを深めていきたいところです。
今回、阿弥陀という言葉が英語に訳され、より身近な言葉で思う時、その意味が心にスーッと入りこんできました。仏教の言葉は日常では聞きなれないものが多く、私達の生活とは関係のないように思うことがあります。でも、こうして生活の一部となったような言葉で表されると、言葉の裏側に広がる意味は教えの世界と語源を同じくするものがあったことを教えていただき、言葉が心にすんなり届いたように感じました。
因みに全ての煩悩を滅した状態を意味する仏教用語「涅槃(ねはん)」を表すサンスクリット語「ニルバーナー」は「吹き消す」という意味だそうです。バーナーは私たちの日常でも使う「燃焼装置」を意味する言葉です。燃え盛る煩悩が吹き消された静かな世界…イメージが湧いてきそうですね。言葉はおもしろいものです。心に届く言葉に出会い、「なるほど、そうだったんだ」という思いを重ねることが、私たちの念仏生活だと私は受け止めています。
さて、前回もお知らせ致しました通り、龍善寺(真宗大谷派 本山 京都東本願寺)早稲田納骨堂の永代経の法要が近づいてまいりました。日程は以下の通りです。なお、当日は、早稲田納骨堂のブースは個室ではなくオープンスペースとなります。
5月3日(金)は午後からの法要で、受付開始12時半、法要開始13時です。
5月4日(土)は午前と午後の部があります。午前は受付開始9時半、10時開式。午後は受付開始12時半、13時開式となっています。
先週は4月も半ばだというのに関東地方にも雪が降り、桜と雪が同時に見られるという例年にない気候となりました。雪の重みで桜の木の枝が折れたというようなニュースも流れました。暖かくなったり、寒くなったり、極端な気候の変化に体調管理も難しい春となっています。どうぞ、十分に体調にお気をつけてお過しください。皆様の龍善寺(真宗大谷派 本山 京都東本願寺)の永代経のご参加、早稲田墓陵、早稲田納骨堂へのご参詣を、スタッフ一同、お待ちしております。
2019年4月15日 額田 薫